★人間原理という考え方
この宇宙で、星や宇宙が存在できるのは、人間が原因している、という考え方を“人間原理”と呼びます。
宇宙には偶然とは思えないような不思議な事が結構あります。
例えば、宇宙の物理定数の奇妙な一致や、物理定数間の比として大数仮説が成り立つ事など、 本当にこれ偶然こうなってるのか?というような事がよく発見されます。
こうした事象は偶然なのか?必然なのか
人間の存在こそがその原因だと主張したのが物理学者のロバート・ヘンリー・ディッケ と、理論物理学者のブランドン・カーターです。
★弱い人間原理と強い人間原理
実は、知的生命体が存在するためには、宇宙の年齢は100億歳程度でなければなりません。
人間が存在できるのはちょうど今のタイミングしかありえない。という考え方を、 弱い人間原理と呼びます。
何故100億歳程度でなければ人間は存在できないのか?
もし、いま宇宙が20億歳程度だとすると、星の核融合で作られる炭素などの元素は発生しないでしょう。
そうすると、炭素型の生命は発生しません。つまり、人間は生まれなかったでしょう。
逆に今宇宙が1000億歳だったとします。
そうすると、星の寿命は終わってしまい、安定的な環境にある、地球のような惑星は存在しないでしょう。
“いま”こそが知的生命体である人間が存在することが出来る唯一の時期である。
この考えが、“弱い人間原理”となります。
では、強い人間原理とはどういった考え方なんでしょうか?
この宇宙には、生物が存在し、そして知的生命体である人間がいるからこそ、“宇宙”という存在を認識することが出来ます。
つまり、人間によって必然的に宇宙が認識されているのである。
この考え方を、“強い人間原理”と呼びます。
地球や人間は、宇宙にとって特別な存在なんでしょうか?
もしかすると宇宙からしてみれば、地球や人間は取るに足らない、平凡な存在なのかもしれません。
そう考えると、普段私たちが抱えている悩みも、宇宙視点で考えるとちっぽけに思えてくるかもしれませんね。